小学校でのローケツ染め

小学校での友禅講師

だいぶ前にはなりますが、東京都文京区の小学校にて、友禅講師を務めました。

東京手描友禅”とはなにか?

”伝統工芸士”とはなにか?

などの講義と友禅作品の紹介、体験ということで「ローケツ染」を行いました。

 

”東京手描友禅”についての講義

 

体験に入る前に友禅の歴史と作業工程をわかり易く解説

さらに訪問着を見てもらい、作品の説明も詳しく行いました。

訪問着は、京都の北山杉の雪景色

杉が横に並び、その頭の部分に雪が積もっている光景を描いており。

展示会でも受賞した作品でした。

迫力のある作品だったこともあり、生徒は皆「凄い!」と感激して見ていたことが印象深かったです。

 

訪問着の作品紹介

 

ローケツ染め体験

体験内容については、小学校の先生より

友禅の学習をした事もあって、実際に授業で体験学習をやってみたい

そしてローケツ染の本を読んでいたので、友禅でローケツ染をやってみたいです

という話を頂きました。

私は

ローケツ染めは出来ますが、学校だとロウの匂いが残るでしょうし、

”電熱器でロウを溶かして筆でラインを描き色を塗る”技法であり、

ローケツには意外性もあり、面白い染色だけど、子供には少し難しいと思います

と答えました。

ですが、それでも先生は「ローケツ染をやってみたい」という事でしたので、

小学生でも出来る図柄を準備し、ローケツ染体験授業を行う事になりました。

 

ローケツ染め体験授業

 

 

ローケツ染め体験授業

 

当然ですが、生徒にとっては初めての体験であり、

自分で描いた図柄に予め溶いたロウに筆で楽しそうに描いていました。

糸目友禅と違い、面白い作品が出来上がったと思います。

 

 

生徒達はとても楽しそうにし、そしてとても喜んでくれました。

何人かの児童は私の側から暫く離れようとせずに、くっついていた事も鮮明に記憶に残っています。

私が帰る時には、みな名残惜しそうに手を振ってくれていたことは、

小学生に友禅を伝える醍醐味でもあり、ローケツ染めを選択して良かったと改めて感じました。

子供達は純粋に新しい物を吸収し、実直に体験を行ってくれます。

その景色は、私に新たな原動力と、「東京手描友禅」という日本の伝統文化を伝えていかないと。

という使命感のようなものを覚えさせました。