東京手描友禅とは

東京手描友禅は、”京友禅”、”加賀友禅”と並び、「日本三大友禅」とされています。

その歴史は一番浅いです。が、近代的でもあると言えます。

日本の中心が京都から江戸(東京)に移り変わっていき、時代も江戸から近現代と変遷をし、時代とともに発展してきました。

分業制により作品を仕上げていく、”京友禅”、”加賀友禅”とは異なり、

”東京手描友禅”は全行程を職人一人で仕上げる事も、その特徴の一つと言えます。

友禅の歴史

江戸時代5代将軍綱吉の時代、財政が厳しくなり「贅沢禁止令」がだされた。そのころのお金持ちの絹の着物は豪華な刺繍が施してあったので、これは贅沢だ!と装うのを禁止されてしまった。

そこで、京都の絵師の宮崎友禅斎が絹の着物に絵を描くことを考案して、様々な図柄を描き評判になった。そこから、手描の着物は友禅斎の名前から「友禅」と命名された。

当時文化の中心は江戸にあったので、京都にいた友禅師達は江戸に移り工房を構えたのが江戸での友禅の始まりという説がある。

伝統工芸品とは

1974年に経済産業省が認定した全国237品目(2022/3/18時点)の工芸品を指します。

認定の基準については、経済産業省のページにて詳細の記載があります

大まかな基準となるのは、

・100年以上の歴史がある工芸品であること

・自然の素材から作られた工芸品であること

・日常的に使用される工芸品であること

などがあります。

伝統工芸品として認定されているものは、東京では”江戸切子”、神奈川の”箱根寄木細工”、他にも”輪島塗”、”信楽焼”、”九谷焼”など

織物・染色品・繊維製品・陶磁器・漆器・木工品・金工品・石工品・仏壇仏具・和紙・文具・人形こけし

などのジャンルに分かれています。

”東京手描友禅”は、染色品にあたり。京友禅、加賀友禅、京小紋、琉球びんがたなどがあります。

全国の伝統工芸品については、総本山となる「青山伝統工芸スクエア」にて各地方の工芸品にご覧頂くことが出来ます。

「青山伝統工芸スクエア」では、作品展示だけでは無く、体験などのイベントなども開催しています。